こんにちは!カッチンの映画レビューの時間です。
今回レビューする映画は『エミリア・ペレス』。
メキシコの麻薬カルテルのボスが「女性になりたい」という長年の願いを叶えるために、1人の女性弁護士に極秘に依頼して性適合手術を受けて別人に。
それぞれの人生を歩んでいた2人は数年後に再会したことをきっかけに、未曾有の事態に巻き込まれていく…といった感じの物語です。
『エミリア・ペレス』はフランス映画で、アカデミー賞で非英語作品として史上最多の12部門13ノミネートを果たす快挙を成し遂げた作品です。
たまたま友人からチケットをもらって観に行ったんですが、かなり面白かったです。
※ここから先はネタバレを含むので、まだ観てない人は鑑賞してから戻ってきてください!
予想外の展開の連続で中だるみゼロ
元々観ようと思ってた映画じゃなかったので、どんな話しかほとんどわからない状態で鑑賞しました。
ポスターに「彼女はかつて、最恐の麻薬王だった」って書いてあったので、「昔ジョニー・デップが主演した『ブロウ』っていう映画みたいな感じかな」って漠然と予想してたんですけど、蓋を開けてみたら全然違いました。
序盤は女性になりたいっていう強い気持ちを持ってるめちゃくちゃ厳つい麻薬王が、自分の仕事環境に嫌気が差してる優秀な女性弁護士を高額なギャラで雇って、オペする医者を探させたり、死を偽装する手続きをやらせるんですけど、女性弁護士が相当なプレッシャーに襲われてるのが良かったです。
超怖い人に仕事を依頼されてて、しかも信じられないような高額なギャラだから「失敗できない」っていうプレッシャーがハンパじゃないんです。
麻薬王のビジュアルがめちゃくちゃ厳ついのもいい効果をもたらしてました。
しかもタイムリミットまで設けられてるから、観てるこっちもハラハラするんです。
女性弁護士のリタは世界を飛び回って信頼できる医者を探すんですけど、何気にコミカルな要素もかなり入って来るので、ドキドキしながらも面白い感じで一気に映画の世界に入り込めました。
無事に麻薬王のマニタスを女性にして任務完了になる時も、マニタスがエミリアっていう女性として新しい人生を歩めるように、家族には命を落としたように見せないといけないんです。
戸籍上の手続きももちろんしっかり行います。
マニタスは奥さんも子供もいる男なんですけど、家族を捨てるマニタスの心情や夫を失った奥さんの心情が描かれるシーンもガチというか、手抜きが一切なくてドラマに溢れてました。
なので物語が展開していくどんなシーンも、まったく飽きないんです。
弁護士として成功したリタが会食の席でエミリアとして生きるマニタスと再会した時も、リタの「消されるんじゃないか」っていう恐怖が描かれて、その描き方も面白かったです。
元々恐ろしい奴だったって知ってて、誰も知らない秘密も知ってるわけですから、カッチンが同じ立場でも「消されるかも」って恐怖を覚えると思います。
でも「心配事の9割は起こらない」なんて言葉がある通り、リタのこの心配は杞憂に終わって、それどころかリタはエミリアが行ってる慈善事業を手伝うことになります。
さらにはエミリアの人間が持つ嫉妬とか執着の面が顔を出し始めて、呼び寄せた奥さんや子供に異常な執着を燃やすようになって、本当に次から次へと色んなことが起きるから、飽きることがまったくありませんでした。
贖罪がこの映画の1つの大きなテーマになってると思うんですけど、そこの部分についても考えさせられました。
心の中で思う人って多いけど、ちゃんと実行に移してるエミリアは偉いです。
でも結局身勝手な人間たちによって壊される儚さもあって…ただ見方によっては元々エミリアも身勝手な行動の末の今なんだよなってことも思ったりしました。
上映時間が133分で2時間超えてるんですけど、お世辞抜きで全然飽きなかったどころか夢中になって観てしまいました。
しかもクライマックスもめちゃくちゃ切ないし…今思い返しても何から何まで面白い映画でした。
苦手でも問題なかったミュージカルシーン
『エミリア・ペレス』はミュージカルシーンが結構たくさん存在してる映画です。
実はカッチンはミュージカル映画があんまり得意じゃなくて、「どうやら歌うらしい」っていう情報は聞いていたので、鑑賞前はその点がちょっと不安だったんです。
どうしても「歌う必要ある?」「普通に喋ればいいのに」って思ってしまうんですよね。
ところがですね、この『エミリア・ペレス』は全然大丈夫だったんです。
大丈夫どころかちょっとニコニコして観ちゃうぐらいだったんですよね。
どうして大丈夫だったのは定かじゃないんですけど、たぶんお芝居からミュージカルパートへの切り替えが自然だったからじゃないかと思います。
導入部分で醒める瞬間がなかったのが大きかったのかなって思ってます。
音楽的にも「さあミュージカルシーンですよ!」っていう感じじゃなくて、ホントにそのまま自然な流れで歌い出した感じだったんですよね。
しかもなんだか面白さを感じる要素もあったから、苦手なはずなのかなり楽しませてもらいました。
『エミリア・ペレス』は観終わった後に「映画をすっごい堪能させてもらったな」っていう感覚になれる映画でした。
映画賞にもたくさんノミネートされて受賞も果たしてる作品ですけど、「たしかに素敵な映画だもんな」って心から納得できる感じでした。
普段カッチンの映画レビューはツッコどころも解説してるんですけど、今回は全然思いつかないです。
元々が結構素っ頓狂なストーリーっていうのもあるかもしれません。
すっごく楽しめて、切なさと感動も与えてくれた映画でした。
皆さんの感想もコメント欄で教えてくれると嬉しいです。
それではまた映画レビューでお会いしましょう。
カッチンでした。


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