『愚か者の身分』ネタバレ感想|グロい!重い!でもあたたかい映画

邦画

こんにちは!カッチンの映画レビューの時間です!

今回レビューする映画は『愚か者の身分』

同名小説を映画化した作品で、3人の若者が裏社会から抜け出そうともがく物語で、北村匠海さんや綾野剛さん、山下美月さんなど豪華キャストが共演していて、脇を固める矢本悠馬さんや木南晴夏さんらも深みのある演技で作品を支えています。

※こちらのレビューはネタバレを含みますので、まだ観てない人は鑑賞してからご覧ください!

グロいとは聞いてたけど…

グロいグロいと噂は聞いてたので、それなりに覚悟して映画館に足を運びました。

覚悟といってもカッチンはグロいシーンが苦手なので、「グロいシーンが来たらしっかり目を逸らそう」と決心して観に行きました。

裏社会から抜け出そうとする話ってことは知ったので、辞める代償に痛い目に遭わされるのかなって思ってたんですが、直属の上司の佐藤って輩に罪を着せられてエライ目に遭う流れでした。

グロいシーンの正体は北村匠海さん演じるタクヤが両目をくり抜かれてるシーンだったんですけど、ここは確かに紛れもなくグロかったです。

せめてもの救いはくり抜かれている様子の描写がなかったことぐらいで、くり抜かれた後の描写は普通にかなりエグかったです。

しかもてっきり亡くなってると思ったら生きてることにもビックリしました。

目玉をくり抜かれた顔を見た山下美月さんと綾野剛さんの演技も素晴らしかったです。

綾野剛さんに至ってはもはや様子がおかしい感じになってて、きっとリアルなリアクションなんだろうけど、上手すぎて逆に見てて笑えてきちゃったほどでした。

ちなみに結構いきなりグロいシーンが来たので、目を逸らす気満々だったのにバッチリ見るハメになりました。

思いのほか大丈夫だったんですが、今でも鮮明に覚えてるので、やっぱりかなりインパクトがあったんだと思います。

悪い人たちのキャスティングが絶妙すぎる

裏社会の悪い上司たちによってタクヤはひどい目に遭ったわけですが、直属の上司の佐藤とトップのジョージを演じてる俳優が妙にリアルで怖かったです。

ジョージというボスは田邊和也さんという俳優が演じてて、歯が全部金歯で、ロン毛で身長もあって威圧感があって、纏っている空気感も怖かったです。

ただジョージの方はちょっと狂ってる感じのキャラなので、意図的にだと思いますけど、少し非現実的な怖さなんです。

問題はタクヤの直属の上司の佐藤っていう方で、こちらは嶺豪一さんという俳優さんが演じているんですけど、妙にリアルで怖いんです。

変な色付けがされてないので、ナチュラルな怖さというか「こんな人と食事に行きたくないな」って思うタイプっていうか…。

タクヤと距離が近いからそう感じたのかもしれないですけど、現実に存在してそうな怖い人って感じだったんですよね。

実際にこの佐藤っていう男はボスを裏切るし罪をタクヤになすりつけるしで、1番悪い奴でした。

3人の絶妙な関係性

『愚か者の身分』は北村匠海さん演じるタクヤと、林裕太さん演じるマモル、そして綾野剛さん演じる梶谷の3人のそれぞれの視点で描かれる物語です。

ポスタービジュアルは3人が一緒に写ってるので、てっきり3人が深い関係性なのかと思ってたんですが、マモルと梶谷は最初から最後まで接点がなくて意外でした。

タクヤは梶谷を慕ってて、マモルはタクヤを慕ってるっていう関係性があって、さらにタクヤに裏社会の仕事を紹介したのは梶谷で、マモルに裏社会の仕事を紹介したのはタクヤです。

なんだか絶妙に絡み合ってる感じなんですよね。でも直接の接点はないんです。

梶谷はタクヤに頼まれてマモルの身分証まで偽造してるので、間接的な接点はだいぶあるんですけどね。

この3人の関係性って、タクヤの人間力があるから成り立ってるのかって途中で思いました。

梶谷はタクヤのことを放っておけなくてずっと気にかけてるし、最終的に自分が危険を冒してでもタクヤのことを助けます。

マモルもタクヤから大金を譲り受けても喜ぶ様子すら見せないで、それよりもタクヤの安否を気にかけてる感じでした。

タクヤがどうしようもない奴だったら、3人のこの不思議な関係はまったく成り立ってなかったんだと思います。

北村匠海さんが素敵な演技をしてくれてたので、タクヤの人間的な魅力に矛盾を感じることもありませんでした。

北村匠海さんは『ほどなく、お別れです』の演技も素敵でした!

さすがにツッコミたくなったシーン

重々しいストーリーと出演者の高い演技力が合わさって、基本的に映画の世界にどっぷり浸りながら鑑賞してたんですけど、ちょっと「ウソだろ?」って思って我に返ってしまったシーンもありました。

眼球をくり抜かれたタクヤを梶谷が車で運んでる時に、意識を取り戻したタクヤは、自分の目がないのを目隠しされてるだけだと勘違いするんですよね。

途中で「熱い!」って痛がり出して、自分の眼球がないことにも気が付きます。

実際に自分がそんな怖い目に遭ったことがないから想像でしかないんですけど、そんなもんで済むんですかね?

相当ヤバい奴らが来て眼球をくり抜いていったイメージだから、麻酔とかをしてるとは思えないんです。

もし麻酔してても切れた時の痛みって尋常じゃなさそうですよね…。

ただこのシーンでは「熱い!」って痛がる感じだからまだいいんですけど、その後にサービスエリアでトイレに行ったり、梶谷からタバコをもらって普通に吸ってたり、挙句の果てにはハサミで梶谷を襲撃するんです。

まったく痛くなさそうなんですよね。

意外とそんなものなのかな?って疑問を感じながら見てました。

その後ホテルで風呂にも入ってましたからね(笑)

このあたりのシーンはちょっと気になりました。

素晴らし過ぎた矢本悠馬

矢本悠馬さんは戸籍を軽い気持ちで売ってしまって、後々激しく後悔する江川という役を好演していました。

メインの3人はもちろん、出演者の皆さん素晴らしかったんですが、1番印象に残ったのが矢本優馬さんでした。

戸籍を売ってしばらく時が経過してから再登場するんですけど、戸籍がないせいでめちゃくちゃ苦労してたのがすぐわかったんです。

見事なまでに不幸な空気感を纏ってたんですよね。

偶然タクミと再会した時に思わず責め立ててしまうも、自業自得と言われて何も言い返せない表情は、見てて胸が痛くなりました。

罪悪感を感じてたタクヤはマモルを通じて大金を江川に譲るんですが、めちゃくちゃ金に困ってるはずなのに、江川はお金よりもタクヤのことを真っ先に心配するんです。

映画館で思わず「江川ー!」って叫びそうになりました。
いや、この時は「谷口」かな?この人は戸籍売ってるからややこしいんです。

矢本悠馬さんは他の作品でも出演してると嬉しくなる俳優なんですよね。

『愚か者の身分』は重たい映画であることは間違いないんだけど、あったかい映画でもあって、前向きな意味で、登場人物たちのその後が気になってしまう作品でもありました。

皆さんの感想もコメント欄で教えてもらえると嬉しいです。

それではまた映画レビューでお会いしましょう。

カッチンでした。

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