こんにちは!カッチンの映画レビューの時間です!
今回レビューする映画は『おいしくて泣く時』。
幼い頃に母親を亡くして安易に約束ができなくなった男子高校生と、居場所のない女子高生の2人が惹かれ合い距離を縮めるものの、ある出来事をきっかけに離れ離れに…。30年後、大人になった男子高校生は驚きの秘密を知ることになる…という物語です。
『終点のあの子』という映画を試写会で観させて頂いた時に、當真あみという女優を初めて知りました。
ビジュアルが素敵なことももちろんなんですけど、何より演技が素晴らしくてすっかりファンになってしまって、『おいしくて泣く時』を急いで鑑賞しました。
※ここから先はネタバレを含みますので、未鑑賞の人は観てから戻ってきてください!
生々しいスクールカースト…
映画通の知り合いから「當真あみちゃんが気になってるなら観るべき」って言われて鑑賞したんですが、「なんだこの素敵な映画は!!」って感じでした。
一昔前のカッチンは「はいはい、またこういう映画ね。」って観もしないで、こういうジャンルの映画をスルーしてたんです。
やっぱり観てみないとダメですね。
こんな素敵な映画をスルーしてたかもしれないと思うと心からゾッとします。
『今夜、世界からこの恋が消えても』っていう映画も最近観たんですけど、凄く感動して泣いたんですよね。
カッチンは苦手どころかこういう映画が好きかもしれないです。
行き場所も居場所もない2人が、無理やり学級新聞を任されたことをきっかけに距離を縮めていくわけですが、ちょうどと言ったら変だけど、学校でも微妙な立ち位置にいる2人なんですよね。
なにわ男子の長尾謙杜さん演じる心也は幼い頃に母親を亡くしていて、さらにサッカー部のエースだったにも関わらず足の靭帯を切って引退同然のような状態です。
當真あみさん演じる夕花は母親が再婚したことで、どうしようもない父親と暮らすことになり、家でひどい扱いを受けながらも義父の連れ子の弟の面倒を見ているかわいそう過ぎる境遇なんです。
しかも當真あみさんは学校にも友達が全然いなくて、それどころかタチの悪い同級生たちから「悲劇のヒロインぶってんじゃねえよ」なんて意味のわからないイチャモンをつけられてシメられてるんです。
学校でもすっごい大人しく過ごしてるのに、なんでこんなひどい事するんですかね!?
やっぱり當真あみさんが可愛いからジェラシーからあんな心無い行動をしちゃうんですかね。
自宅でも義父からひどい扱いを受けてるのに…當真あみさんのファンになってるカッチンはひどくいたたまれない気持ちになりました。
そしてこんな気持になったカッチン自身に対しても、とってもいたたまれない気持ちになりました。
しかもサッカー部のエースだった心也も、同時期に学校で嫌な思いをするようになるんです。
心也の家は定食屋を営んでて、裕福じゃない子供たちに無料で料理を振る舞っていました。
今は「子ども食堂」って言葉がだいぶ浸透してると思うんですけど、当時は「こどもごはん」という名称で特製バター醤油うどんを提供していたんです。
當真あみさん演じる夕花も弟を連れて食べに来てたので、心也の父親も夕花のことを知っています。
ここが結構謎ポイントだったんですけど、『こどもごはん』をやっていることに対して、学校のヤンキーたちが文句を言うんです。
学校のヤンキーの1人は家が貧しくて「こどもごはん」を利用してたんですけど、その事がバレてヤンキーたちから仲間外れにされて、しかもひどい扱いを受けるんです。
ヤンキーたちは心也のことも「偽善者」って呼んで嫌がらせをするんですけど、なぜにヤンキーたちがこんな行動をするのか謎で仕方なかったです。
どう考えても関係ないですよね?自分たちが損してるわけじゃないし…。
30年後のディーン・フジオカさん演じる大人になった心也も「子ども食堂」をやってるんですけど、それに対して嫌がらせのメールがたくさん来てるんですよね。
いろんな怒りポイントがあるんだなって思って、なんか怖かったです。
『約束』というキーワード
當真あみさんが指切りげんまんをしようとした時に、長尾謙杜さんに「約束はちょっと…」って断られるシーンがあるんですけど、観ていてまんまと「ひどい!するだけすればいいのに!」って思ってしまいました。
少し憤りを感じてるところにすぐに心也の幼少期の描写になって、病気の母親との会話のシーンで簡単に約束できなくなってる理由が明かされて、まんまと演出の術中にハマってる自分がちょっと恥ずかしくなりました(笑)
この母親との約束のくだりは最後の最後に、感動と共に再び触れることになります。
そんな約束に対して臆病になってた心也が夕花に約束をして、しかも「絶対大丈夫だから!」って言い切るシーンはさすがに視界がぼやけてしまいました。
軽はずみに約束をしない心也だからこそ重みを感じられるシーンでした。
夕花に勇気を与えた心也
父親からひどい扱いを受けてる夕花を救い出して、2人で海を観に行くシーン。
あ!ここでたまたま居合わせた『こどもごはん』を利用してるヤンキーが、どうしようもない父親に立ち向かって行く姿に感動してしまいました。
何気に涙腺を刺激されるぐらい感動したシーンでした。
夕花と心也は遠くまで電車に乗って海を観に行くんですけど、電車の中での姪っ子を亡くした婦人との会話も素敵でした。
「生きてればいいことあるのに」って言葉を聞いた當真あみさんの演技がすっごい良いんですよね。
「生きてればいいことありますか?」ってすがるように質問する表情も、希望を持ちかけてるんだけど完全に希望だけにはなれない間にいる感じで、ここでも涙がグワって込み上げてきました。
そしてやっぱり夜通し四つ葉のクローバーを探して、心也が大切にしてるクローバーのしおりを渡すシーンが、この映画の2番目の感動シーンでした。
その後に心也が駅で居眠りしてる間に警察が来て夕花を保護するんですけど、夕花にこの決心をさせたのは間違いなく心也の想いと行動なんですよね。
30年後の心也は「何もできなかった」って悔やんでる感じだったけど、全然そんなことなかったんです。
ちょっとくだらないこと言って申し訳ないんですけど、旅先で2人は大雨に降られて、その後クローバーを探し続けてるんですけど、いくら美男美女とはいえ半乾きの服は臭うんじゃないかなんてことをちょっと考えてしまいました。
忘れてください。
最悪のケースじゃなくて良かった…
警察に保護された夕花は家族と離れて住み込みのバイトを始めるんですけど、実はカッチンは中盤ぐらいに「こんな状況なら家を出て住み込みで働いた方がマシなんじゃないか?」って思ってたんです。
夕花がまさにそんな状況になってて安堵したんですけど、そんな安心もつかの間でした…。
あのクソ親父が居場所を突き止めてやってきてしまうんです。
せめてもの救いは夕花が心也に手紙を出した後だったってことぐらいです。
どうやら夕花だけじゃなく義弟も保護されたみたいで、クソオヤジはそのことにキレていました。
夕花は狂ったクソ親父にひっぱたかれて、吹っ飛んだい勢いで頭を強打してしまうんですけど、カッチンはこの瞬間「終わった…最悪だ…」って思いました。
夕花が永遠の眠りについちゃったと思ったんです。
バルコニーの広い家に住むために希望を持って生き始めた矢先に…なんてことだ!って頭を抱えてたんですけど、記憶を失ったものの命は助かってました。
心也との記憶も失くしちゃったから、悪い事態になったことは間違いないんだけど、カッチン的には生きてるだけでもよかったって思いました。
もう目覚めないと思ってたから、生きててくれて本当に良かったです。
あのクソ親父は本当に許せないですけどね。
しかもあのクソ親父、痩せてて全然強そうじゃないのに子どもたちにだけイキってるから本当に腹立つんですよね…。
再会シーンって泣かない人いるの?
30年後にディーン・フジオカさん演じる心也は父親のお店を継いでて、子ども食堂をやってるんですけど、暴走した車が店に突っ込んできて入口を破壊されちゃうんです。
この事件がニュースになったことで、記憶を失った夕花の娘が「もしかしたら…」って訪ねてみて再会に繋がるんですけど、まさに「人間万事塞翁が馬」っていうことわざがピッタリだなって思いました。
ていうかディーン・フジオカさんが店の修理を自分でしようとしてるのがかなり気になりました。
勝手に車が突っ込んできたのに自分で修理しなきゃいけないなんて、いくらなんでも理不尽すぎませんか?
娘さんが母親の夕花の思い出の品を見せて、大人になった心也が夕花であることを確信するシーンなんですけど、ここのディーン・フジオカさんのリアクション、薄すぎませんか?(笑)
大げさじゃないからリアルって言えばリアルなのかもしれないんですけど、30年ぐらい探し続けてる感じだった割には、意外とリアクション薄くてクスって笑っちゃいました。
バター醤油うどんを食べる再会シーンは感動しすぎて困っちゃいました。
この映画の1番の感動シーンでした。
このシーンの尾野真千子さんの演技、神業すぎじゃないですか?
バター醤油うどんを食べて涙を流す演技が、泣こうとしてる感じが一切なくて、あまりに自然で全っ然演技に見えなかったです。
當真あみさんの大人バージョンを尾野真千子さんが演じてること自体も胸アツでした。
タイトルの意味がスッキリしすぎる映画
『おいしくて泣く時』は映画のタイトルを最後の最後にキレイに回収してくれます。
泣きながら「まさにおいしくて泣く時だ!」って、うんうん頷いちゃいました。
最初から最後まで本当に素敵な映画で、心が洗われる感じでした。
當真あみさんと長尾謙杜さんを筆頭に、出演者の皆さんの演技も本当に素晴らしくて、ストーリーも良かったけど、演技に泣かされた部分がたくさんありました。
安田顕さんは特に印象に残ってて、助演男優賞を受賞してほしいと思っちゃうぐらい素敵でした。
「心也が不幸になると俺も自動的に不幸になる。そうなるなら自分のやりたい事でもやめるよ」とか、「大切なのは自分の意志で判断して生きてるかどうか」とか名ゼリフをたくさん残してくれてました。
あと、ビールの飲み方が本当に美味しそうでした(笑)
「観てよかった〜」って心から思える映画でした。
素敵な時間に感謝です。
皆さんの感想もコメント欄で教えてくれると嬉しいです。
それではまた映画レビューでお会いしましょう。
カッチンでした。




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